革新的作風で世間を驚かせる鬼才・堤 幸彦監督の新作『ゲネプロ★7』の主役を、オーディションで獲得した三浦海里さん。
今までの映画になかった作品の不思議な魅力、自身の演技の見どころを直撃♪
『ゲネプロ★7』
【監督】堤幸彦
【出演】三浦海里、和田雅成、荒牧慶彦、佐藤流司、染谷俊之、黒羽麻璃央、高野洸
4/21より全国にて公開
©映画「ゲネプロ★7」 製作委員会
若者から絶大な人気を誇る7人組演劇ユニット“劇団 SEVEN”は、シェイクスピアを題材にした新作舞台の上演に向け、新メンバーの山井啓介(三浦海里)を迎える。
しかし、カリスマ的リーダーだった「蘇我」が急死して、劇団の歯車が狂い始める。
“メイク”のおかげで自然に引き出された演技もあった
オーディション番組で勝ち抜き、堤 幸彦監督の映画『ゲネプロ★7』で主役の座を射止めた三浦海里さん。 苦手だったオーディションを必死で頑張った一番の理由は、「堤監督と仕事をしたい」ということだったそう。
僕が一番好きな映画『SPEC』シリーズの監督ですし、雲の上の存在でした。そんな方と一緒に作品を作れたということは、本当にうれしいです。
その堤監督に「集団の中で存在感を出す事が天才的にうまい」と言わしめた、三浦さん。共演は今をときめく舞台俳優ばかり。
共演の方々の個性が強いので、僕はあえて個性を出さずにフラットにしたほうが目立つかなと思って演じました。他のみなさんは共演経験も多く仲がよさそうで、僕も温かく迎え入れていただきました。みなさんに頼って、周りに作っていただいたという意識が強いです。
その状況と同様、劇中でも絶大な人気を誇る劇団に新たなメンバーとして加わる新人俳優、山井啓介を演じた三浦さん。
おどおどしているシーンは演じやすかったかも(笑)。これほどの豪華キャストの中で、自分が真ん中で出演させていただくことは、本当に感激でした。
物語の舞台は、シェイクスピア作品の登場人物が入り乱れ、真の主役を奪い合う舞台『シェイクスピア・レジェンズ』。それに挑む7人の俳優たちの制作発表記者会見からゲネプロ(最終リハーサル)までの13日間を描く“新感覚”のミステリーだ。
お客さんがいない状態の〝最終通し稽古〞で俳優たちが闘志むき出しで演じているというシチュエーションが、新しいなと思います。『このステージには裏がある』というキャッチコピ―がついていますが、7人の俳優が裏の顔を出したときに事件が起こるのがおもしろいですね。アクションシーンは迫力があるし、舞台と映像のいいところ取りをしたような映像になっています。僕以外はみなさん『刀剣男士』なので(笑)、アクションシーンはさすがで、僕の練習にみなさんが付き合ってくれました。
三浦さん演じる山井啓介は、劇中の『シェイクスピア・レジェンズ』では『真夏の夜の夢』の妖精パック役。道化のようなメイクをして、徐々に狂気と化していく様子を印象的に演じている。
メイクをするとやはりそれに引っ張られるというか、テンションがめちゃくちゃ上がって、演技もしやすくなります。台本を読みながら『こう演じてみよう』と、考えていたこととは違う感情が出てきて、メイクのおかげで自然に引き出された演技もありました。
みうらかいり
1996年10月26日生まれ、埼玉県出身。
2011年「第24回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」のファイナリストに選出される。
2013年俳優デビュー。
映画『八王子ゾンビーズ』、舞台『ハイキュー!!』、などに出演。2020年オーディション番組『主役の椅子は俺の椅子』で主役権を勝ち取り『ゲネプロ★7』に主演。
取材・文/山西裕美(ヒストリアル)