【上白石萌歌】人間と生き物と、自然のつながり 今、大人にも観て欲しいストーリーです

恒例の『ポケモン』映画は、2020年は締めくくりの冬に♪
そして今度のポケモンは、大人が観ても涙する、超感動作☆
ポケモンに育てられた少年・ココの声を担当する、上白石萌歌さんが、その魅力を語ってくれました。

上白石萌歌

想像しかできない世界に入れる、声優の仕事は素敵

–23作目となるポケモン映画『劇場版ポケットモンスター ココ』で、10歳の少年・ココを演じる上白石萌歌さん。

私が初めて劇場に観に行った映画は『ポケモン』だったんです。それから家族や友だちと映画を観に行ったり、ニンテンドーDSのポケモンのゲームに熱中したり……。私が声を演じるココは幻のポケモン・ザルードに育てられた人間。私もポケモンで育った子どもなので、すごくうれしいし、感慨深いですね。

–ココを育てたポケモン・ザルードの声を演じたのは、中村勘九郎さん。自分がポケモンだと教えられて育ったココは、ザルードのことを「とうちゃん」と呼んで、慕っている。

中村勘九郎さんは、以前に同じ大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に出させていただいたんですが、同じシーンはなくて、最後にお会いしたくらい。今回のアフレコでも実際にお会いしていません。私は勘九郎さんが先に演じられたザルードとうちゃんに合わせて、ココの声を演じさせていただきました。勘九郎さんの演技は、もう本当に、〝お父さん〞でも〝パパ〞でもなくて、〝とうちゃん〝という言葉がしっくりきて。ひとつひとつの言葉にこれだけ重みを持たせられるのが、本当にすごいなと思いました。これから公開までに、勘九郎さんにお会いする機会もあるかと思いますが、お会いしたら、『勘九郎さんが、とうちゃんでよかったです』とお伝えしたいですね。もし違う方の声だったら……。きっと悩むことももっと多くなっていたと思うし、実際できあがったものも違うものになっていたと思います。本当に助けていただきました。

上白石萌歌

–この作品の公開初日は、12月25日のクリスマス。”夏はポケモン”を合言葉に、22年間夏に劇場公開されてきた『ポケモン』史上初の、冬の公開となっている。

冬なんですけど、ジャングルが舞台のアツいストーリーで(笑)。映像が美しくて本当にワクワクします。シンガーソングライターの岡崎体育さんが書き下ろしてくださった音楽も本当に素晴らしいんです。子どもを育てて、やがて自分の元から旅立っていく。その段階を丁寧に描いています。私もこの作品を観て自分の親に感謝しつつ、いずれ親になったら、サルードとうちゃんとココのようになりたい、と感じています。公開日はちょうどクリスマス。カップルで観に行かれても素敵だと思いますが、私は女友達を誘って、観に行こうかな、と思っています(笑)劇場で、大事な人と観てくださればうれしいです。

※本記事はアッププラス2021年1月号より一部抜粋して掲載しています

かみしらいしもか
2000年2月28日生まれ。鹿児島県出身。
2011年 第7回「東宝シンデレラ」オーディショングランプリ受賞。2012年女優デビュー。以来、映画、ドラマ、舞台などで幅広く活躍中。公開待機作に、『子供はわかってあげない』がある。

『劇場版ポケットモンスター ココ』
ポケモンたちの楽園“オコヤの森”に来たサトシ(松本梨香)とピカチュウ(大谷育江)は、幻のポケモンのザルード(中村勘九郎)にポケモンとして育てられた少年ココ(上白石萌歌)と出会う。ココにとって初めてできた「ニンゲンの友達」。自分をポケモンだと信じて疑わなかったココの胸に、疑問が芽生え始める。悩むココだったが、ある日、招かざる人間の足音が森に近づいてきて……。
【監督】矢嶋哲生
【声の出演】上白石萌歌、山寺宏一、中川翔子、中村勘九郎、松本梨香、大谷育江、林原めぐみ、三木眞一郎、犬山イヌコ
12/25より、全国にて公開
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JRKikaku ©Pokemon ©2020 ピカチュウプロジェクト

撮影/内山功史
スタイリング/道端亜未
ヘア&メイク/冨永朋子(アルール)
取材・文/山西裕美(ヒストリアル)

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