梅雨から夏にかけて、ニオイの悩みはグンと増加。
そこで、気になる部位ごとに、ニオイ対策のポイントをQ＆A方式でご紹介します。

教えてくれたのは…

まいこ ホリスティック スキン クリニック
院長　山﨑まいこ先生

美容皮膚科医。“内面から輝く美しさ”や“無理のないアンチエイジング”をコンセプトに、2017年にクリニックを開院。アメリカのホリスティック栄養学を用いた治療や指導も実施。
クリニック情報はコチラ　https://mhs-cl.com

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LION株式会社
オーラルケアマイスター　太田 博崇さん

オーラルケアの基礎研究・製品開発に30 年以上携わり、国立研究所や歯科大学との共同で疾患予防研究にも取り組む。その経験を生かし、オーラルケアと健康生活に関わる情報を発信。
LIONの情報はコチラ　http://www.lion.co.jp/ja

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株式会社サロン・ド・リジュー
代表取締役　永本羚映子さん

毛髪診断士、日本健康医療学会健康医療コーディネーター。2002 年に日本初のヘアケアおよびスカルプケアに特化したサロンをオープン。オリジナルメニューや製品の開発にも取り組む。
サロン情報はコチラ　https://www.salon-de-rejue.com

頭皮・口・ワキ・足……体臭は“菌”のしわざ！

気になる体臭について、「ほとんどの場合、皮膚や口の中に存在する菌が関係しています」と教えてくれたのは、美容皮膚科医の山崎まいこ先生。
菌の量には個人差や部位差があり、さらにニオイの強さは汗腺や皮脂腺の発達や体調、食生活などによっても変わってくるそう。多湿の環境は菌が繁殖しやすく、また気温が高いとニオイ成分が揮発しやすいため、梅雨や夏は特に気になりやすいとのこと。
今回は山崎先生（以下、山）と、頭皮ケアのスペシャリストである永本羚映子さん（以下、永）、オーラルケアの研究に長年携わる太田博崇さん（以下、太）の3名に、厄介なニオイ問題を上手に乗り切るための方法をレクチャーしてもらいました。

読者のニオイ事情

全国のアッププラスガールズに、ニオイにまつわるアンケートを実施。気になる部位やエピソードを聞きました。

Q1.これまでに自分の体臭が気になったことはある？

自分のニオイが気になったことがあるのはなんと全員！他人は指摘しづらいからこそ、「私、クサイ!?」と不安に思う人が多いのかも。

Q2.どこのニオイが気になった？

1位　ワキ
ワキ汗をかいた後の服のニオイが気になる（31歳・主婦）。
電車でつり革につかまった時にドキドキ（32歳・コスメPR）。
緊張した時のワキ汗がクサイ気がする（20歳・大学生）

2位　足
足がムレていると、予想外の座敷での食事の際にドキッとすることも（31歳・会社員）。
梅雨時は特に、パンプスを脱いだ時のニオイが気になる（26歳・編集ライター）。

3位　頭（頭皮）
夏の暑い日に汗をかいて頭皮のニオイが気になったことがある（28歳・音楽関係）。
年齢と共に頭皮が脂っぽくなっているようでクサイかなと不安になります（34歳・受付）。

Q3.これまでに他人の体臭が気になったことはある？

ほとんどの人が、他人のニオイが気になったことがあるという結果に。特に、ワキや口臭、男性の汗のニオイが気になるという声が多数。

Q4.（Q3でYesと答えた人に）それはどんなシーンで？どんな印象を受けた？

満員電車内のキツイ体臭で気持ち悪くなった（33歳・福祉事務）。
電車で汗と香水の混じったニオイにクラクラ（27歳・パート社員）。

車の中など至近距離でムワッとすると、反射的に離れてしまう（31歳・会社員）。
会社のエレベーターが地獄！（31歳・会社員）。

打ち合わせで極度の緊張のせいか、同僚の口臭がすごかった（29歳・営業）。
電車の隣の人から口臭が（31 歳・歯科衛生士）。

すてきな男性からワキのニオイがして、少し残念な気持ちに（29歳・保育士）。
カッコいい人の汗臭がキツくてガッカリ（28歳・OL）。

頭皮のニオイケア　自分では気づきにくいからこそ、心配！

湿度と汗に悩まされる季節は、頭皮のムワッとするようなニオイが気になるもの。
ニオイを防いで快適に過ごすには、シャンプーやスカルプケアで頭皮を清潔に保つことがカギ。

Q.頭からニオイがする原因を教えて下さい

A.過剰に分泌された皮脂や菌の増殖がニオイの元に
頭皮は皮脂が出やすく、毛髪でムレやすい部分。皮脂が酸化したり、菌のエサになったりすることで、頭皮がにおいやすくなります（山）。

Q.シャンプーとトリートメントのそれぞれの役割を教えて下さい

A.シャンプーは頭皮を清浄し、トリートメントは毛髪を補修
シャンプーの1番の役割は、頭皮の汚れや余分な皮脂を落として、健康な状態に保つこと。トリートメントは、毛髪に栄養を補給してダメージを修復することが目的です（永）。

（右）汚れを吸着除去して地肌のニオイをケア
（左）毛先まで集中補修してサロン帰りの手触りに
シャンプーは地肌に優しいナチュラルクレイで汚れを吸着。
トリートメントは密着ダメージ補修成分配合で、指通り滑らかな髪に仕上がる。

 

（右）涼感×チャコールで地肌も気分もすっきり
（左）安らげる香りと潤いの心地良いケアで美髪に
シャンプーは2種類のチャコールを使用し、毛穴の落としきれなかった汚れまでオフ。メントールも配合。

Q.髪と頭皮は毎日洗うべきですか？

A.毎日必ず洗うべき。髪よりも頭皮を洗うことが基本！
髪は整髪料を使っていたり、ホコリがついたりしやすいので毎日洗って（山）。
シャンプーの目的は頭皮を洗うこと。質の良いシャンプー剤選びも大切です（永）。

Q.頭皮のニオイって自分では分からない……。セルフチェックの方法はありますか？

A.指で頭皮をこすってかぐ＆枕のニオイも確認
指の腹で頭皮を何回かこすり、指についたニオイをチェック（永）。
清潔な枕カバーで寝た後、そのカバーがにおっていたら頭皮臭かも（山）。

Q.頭皮の汚れをきちんと落とせる正しいシャンプーの仕方を教えて下さい

A.“頭皮を洗う”意識が大事。予洗いとすすぎも入念に

予洗いと1回目のシャンプー後、2回目のシャンプーでマッサージ。
まずは、側頭部を耳から上に向かって後頭部までつまみ上げる（永）。

次に親指以外の4本の指を使い、頭頂部をマッサージ。
髪の分け目部分の両サイドに指の腹を当て、ジグザグと頭皮を動かすイメージで（永）。

うなじに親指を当て、その他の指で後頭部全体をグッとつかむ。
徐々に頭頂部まで指を移動させながらもみほぐし、十分にすすぐ（永）。

Q.スカルプケアは必要ですか？

A.ニオイケアはもちろん健康な髪のためにもマスト
頭皮ケアはヘアケアとともに大切なメンテナンス（永）。
顔と同じように、頭皮も皮脂ケアや保湿ケアを心がけて健やかにキープ（山）。

皮脂バランスを整えて健やかな頭皮へ導く
乾かす前に頭皮をマッサージ。

 

香りに癒されながら頭皮と髪に潤いを補給
全身に使える。

Q.日中のムレやニオイはどうケアすれば良いですか？

A.朝の時点で頭皮がベタついていないかチェックしてみて
頭皮の皮脂は寝ている間にも大量に分泌されるので、朝にケアするのが効果的です。出かける前にスカルプスプレーなどで頭皮の皮脂を抑えておくとムレが軽減します（山）。

頭の脂っぽいニオイをケアして髪もサラサラ
3種の有効成分で頭皮汗臭を予防。

 

熱がこもる夏の頭皮を素早くクールダウン！
ひと吹きで頭皮と髪をリフレッシュ。

 

口臭ケア　至近距離での会話やキス、本当に大丈夫!?

他人の口臭は気になるものですが、自分の口臭はなかなか気づきにくく、かえって不安になりますよね。
口臭の原因と対策を知れば、至近距離だってもう怖くありません！

Q.1日の中で口臭がキツくなる時間帯はありますか？

A.起床時や空腹時に口臭がキツくなりやすい！
睡眠中は唾液の流量が減り、口の中が洗い流されない状態に。そのため細菌が増殖し、起床時に口臭が増加。空腹時も要注意です（太）。

Q.歯磨きの時に見落としがちなことはありますか？

A.歯垢がたまりやすい歯と歯の間や舌も忘れずにケア！
葉と歯茎の境目、奥歯の奥、歯並びが悪い部分は入念に磨きましょう。歯と歯の間の汚れはデンタルフロスで除去し、1日1回は舌もブラシでケアを（太）。

舌の汚れを優しく＆ごっそり落とすブラシ
舌に優しく磨きやすいコンパクトヘッド。

 

歯垢や細菌を撃退して知覚過敏症状までケア
弱く敏感な歯の根元の虫歯までケア。

 

歯間部に挿入しやすく歯垢をスムーズに除去
フロス断面が平らで、狭い歯間部もケアしやすい。

 

Q.口臭の主な原因は何ですか？

A.歯や舌についた汚れの中の細菌が出すニオイ！
だれでも起こりうるのは舌苔や歯垢の中に潜む細菌が原因の生理的口臭”。他にも歯周病などが原因の“病的口臭”があります（太）。

生理的口臭
口の中の細菌が、食べカスや剥がれた粘膜などのタンパク質をエサにしてニオイ物質を作ることが原因。

病的口臭
歯周病や進行した虫歯、特定の内臓疾患など、何らかの病気が由来の口臭。病気の進行でニオイが強くなることも。

他にも……
食習慣も口臭に影響。ながら食べや早食いは、胃酸が減って口内細菌が増えてしまいます。

甘いものの摂りすぎも菌を増やす原因（山）。

Q.息のニオイってどのくらいの範囲まで届きますか？

A.風のない部屋の中なら息は約4m先まで届く！
LIONの行った実験結果では約4m。立ち話、会議や打ち合わせ、就職の面接など、ほとんどの会話シーンはこれより近い距離で行なわれます（太）。

 

ワキのニオイケア　ニオイが気になるパーツ、ワースト1位！

ワキ汗をかくのは、体の当たりまえの機能です。だからこそ、いつでもニオイ対策をきちんとしておくのが女子の心得。こまめなケアで、ジメジメ＆ムレムレ時季を乗り切って。

Q.ワキがクサイ原因って何ですか？

A.アポクリン腺からの汗、皮脂、皮膚の常在菌が関係
ワキはアポクリン腺が多く、そこから出る汗にはタンパク質や脂質、アンモニアなどが含まれます。汗の成分や皮脂をエサに菌が繁殖してニオイに（山）。

Q.通常のワキのニオイとワキガのニオイの違いを教えて下さい

A.実は明確な基準がない！客観的な判断が必要
ワキのニオイとワキガの境界はあいまい。同じ部屋にいるだけでクサイなど、ケアしても第三者が気づくレベルならワキガかも（山）。

Q.ワキ汗やニオイの対処法を教えて下さい

A.汗はこまめにふき取り制汗デオドラント剤を活用
汗をかくことは体にとって良いことですが、放置するとクサイのでこまめにふき取りましょう。制汗成分入りのデオトラント剤を使うのも有効（山）。

汗臭や体臭を防いでトレンドの香りをオン
全身に。

 

接近戦でもにおわせずワキ汗もしっかり抑制
集中殺菌。

 

足のニオイケア　足のニオイは幻滅要素のひとつ！

お座敷や友人宅に上がる時、足がにおったら大変……！足のケアだけでなく、靴のケアもするとGood。靴に雑菌が繁殖していると、足を清潔にしてもまた菌が付いてしまいます。

Q.足を洗う時に気を付けることはありますか？

A.しっかり洗って乾かす＆時には角質ケアもプラス
指の間や爪と皮膚の間まで洗い、石けんかすが残らないようにすすいでタオルでしっかりふきます。角質ケアや保湿も行ないましょう（山）。

足裏やかかとを磨いて角質をごっそりオフ！
ニオイの元となる古い角質や皮脂をしっかり落として、爽やかな足に。

 

かかとの角質ケア後にベタつかず密着保湿
ガサガサかかとを柔らかく滑らかな状態に。

 

Q.出先でできる対策法を教えて下さい

A.日中に1回でも靴を脱ごう！消臭ケアも大切
仕事の休憩時間などに靴を脱ぎ、足をムレから解放させて。殺菌成分入りの制汗剤や消臭スプレーでケアするのもおすすめです（山）。

汗を蒸発させて乾かし1日ずっと足サラサラ
ドライパウダーを含む蒸発膜が肌に密着。

 

足汗が出る前に抑えて足のニオイ菌を殺菌！
足汗の出口にフタをするナノイオン制汗成分”配合。

Q.足の裏からニオイがする原因は何ですか？

A.角質が分厚く、靴の中でムレやすい足は菌の温床
固い床を素足で歩いたり、立ち仕事が多かったりすると角質が固くなり、その中で菌が繁殖します。こすり過ぎて傷付いても菌が増加（山）

NG！
☑洗う時に強くこする
☑固い床の上をはだしで歩く

デリケートゾーンのニオイケア　女子特有の悩みもしっかりカバー

ムダ毛や生理用品などで夏だけに限らずムレが気になる部位。ニオイが気になってもどう対処するのが正解か分からない女子も多いはず。デリケートなパーツだからこそ正しいケアを。

Q.デリケートゾーンがクサイ原因は何ですか？

A.下着やムダ毛に覆われ、ムレやすくて雑菌が繁殖
ワキと同様アポクリン腺が多く、汗をたくさんかく部分。ムレが続いたり、洗い過ぎにより菌バランスが崩れたりするとにおいやすく（山）。

真菌や細菌をダブルで抗菌する薬用泡石鹸
デリケートゾーンをすっきり清潔に。

 

低刺激を追求！99％天然成分のハーブソープ
ニオイ、かゆみ、黒ずみが気になるデリケートゾーン専用ソープ。

 

Q.生理中のケアはどうするのが正解ですか？

A.デリケートゾーン用の低刺激シートでふき取りを
トイレに行った際に、デリケートゾーン用シートでお手入れしましょう。ビデを使ってもOKですが、洗い過ぎには注意して（山）。

弱酸性の優しさで菌バランスをキープ
衛生的な個包シート。乳酸菌（保湿成分）配合。

 

その他のニオイケア　キツい体臭、疲労やストレス、衣類も原因! ?

パーツごとのニオイ対策と併せて、気を付けたいニオイケアは他にも。疲労やダイエット状態が続くと体臭がキツくなったり、衣類のケアを怠ると雑菌が増えてしまうことが……！

Q.体のニオイ以外で気をつけることはありますか？

A.衣類やタオルのニオイもきちんとケアしておこう
服や下着、タオルなどがにおうのも、雑菌が繁殖しているせい。そのまま使うと体にも雑菌が移ってしまいます。抗菌・消臭作用のある洗剤などで洗うのも有効（山）。

衣類の黄ばみを落とし強力な除菌力を発揮！
いつもの洗剤にプラスするだけでOK。水温が20℃でも効果を発揮。

 

部屋干し臭や過剰な洗剤のニオイを軽減
天然のクレイを採用。界面活性剤や香料は一切使わず、吸湿性を損なわずに柔らかく。

 

Q.最近よく聞く“疲労臭”や“ダイエット臭”って何ですか？

A.無理が続くと体内からニオイ成分が発生しやすく
過度の疲労や食事制限は、アンモニアの発生を促進させます。また、食事を抜くと唾液が出ず口中の細菌が増えて口臭の原因に（山）。