最終回を迎えた今回のテーマは味覚!
ストレスケアだけでなく、エイジング対策まで…、お口の中の秘密はなかなか奥深いようです。
自分の好みの味がもたらす体質診断によって、自分の身体を知り、バランス良いものを身体に取り入れることが、明日のキレイにつながるようです。
話すことで分泌されるパロチンが若返りの秘訣!
五感セラピーでは体質学を通して味覚のケアをしています。
私はストレスケアを大切にしているため、味覚もカウンセリングのひとつにしています。
“話す”という行為は、耳下腺から唾液と共にパロチンが分泌されます。
この成分はまたの名を若返りホルモンとも言い、唾液には精神を安定させるという効果もあります。
よく野球選手がガムを噛んでいて、マナー違反なのでは?と思う方もいるかもしれませんが、実は緊張をほぐすための対策だったりするんです。
また、アナウンサーや歌手など、肌がキレイな方が多いのも、よく話したりよく歌うことで、パロチンの分泌が豊富になり、若返りホルモンの働きが活発になるおかげなのかもしれません。
ストレスホルモンにご注意!耐久性を上げる栄養を♡
それでは口に入れるものは五感のうちのひとつである「味覚」にどのような影響を与えるのでしょうか。
その人の心の癖や体質によって取り入れると良い食べものや悪い食べもの、また好きな食べものや嫌いな食べものから、心や身体の体質が見えてきます。
まずはこういった話を伺いながら、セラピーをするようにしています。
ストレスを感じている時は、副腎皮質からホルモンの一種であるコルチゾールが分泌されます。
心身がストレスを受けると、急激に分泌が増えることから別名「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
コルチゾールの分泌過多はストレスから身を守ろうとして起きる現象。
瞬間的な量の分泌には問題はありませんが、長期的なストレスにさらされることで、脳の海馬を萎縮させることもわかています。
つまり、この分泌バランスを整えていくことが必要。
ストレス耐久性を上げるための栄養素とは、ビタミンC ・D、亜鉛、マグネシウムなどを摂ることが効果的とされています。
25種類の苦味を察知!防衛本能にも優れた味覚
舌には5つの味覚を感知する受容体があります。
5つの味覚とは、「甘味・塩味・酸味・うま味・苦味」。
苦味以外の味覚には、受容体が1種類しかありませんが、苦味の受容体は25種もあり、この25種類の苦味を感じることができます。
なぜ苦味は他よりも種類を多く感知できるのかと言うと、毒性のある植物、細菌やウイルスなどの危険異物を苦味として感知して命を守るためでもあります。
防衛本能にも敏感な五感の一つでもあることがわかります。
最後に五感の使い方による体質分析をご紹介します。
口に入れる栄養素は身体の基盤を整えるものであり、五感すべてを支える大黒柱のようなもの。
自分の味覚をしっかりと意識して、また一歩キレイに近づきましょう!
五十嵐 久美子
一般社団法人 五感セラピー協会 理事長、INFA国際エステティック連盟国際ライセンスゴールドマスター、IEA国際エステティィクライセンス、EU認定校デビアン美容専門学校認定講師、スペイン政府認定プラガ国際ライセンス、色彩心理学認定トレーナー。
エステティシャンの経験を経て、19年前にエステ技術だけではなくメンタルケアの必要性を感じ、五感セラピーをドイツで学び始める。
当時プライベートでもストレスを抱えていたが、旅行も兼ねて訪れたドイツで、代替療法を学びながら自身も五感がもたらす幸福感に癒されたという。
以後、五感セラピーの第一人者として、五感セラピー協会を発足。自らによる施術、講演会、企業顧問、執筆など活躍は多岐に渡る。
サロンでの施術は数ヶ月先まで予約待ち。
http://gokan-japan.com/
イラスト/itabamoe