この秋一番の注目アニメーション映画『HELLO WORLD』で、誰も見たことのない世界へたどり着く主人公・堅書直実の声を演じる、北村匠海さん。
“アニメーションファン”として、作品にどう挑んだか、そして作品の魅力を語っていただきました!
声の演技は過剰表現で成り立つことも……
―― アニメーション声優のお話がきたときは、どう思われましたか?
僕はアニメーションが大好きで、特にSF作品が好きだったんです。もともと挑戦したかった声優のお仕事で、しかも〝SF青春ラブストーリー〞と聞いて、即答で「是非やりたい、挑戦したい」という感じでした。しかも、かつて共演させていただいた松坂桃李さん、浜辺美波さんとご一緒できると聞いて、うれしくて。
―― おふたりと一緒に、プレスコを担当することもありましたか?
基本的にはひとりでだったんですが、何回か、一緒に収録させていただきました。おふたりの声が耳を癒してくれるようないい声で。今まで対面でお芝居をしていた桃李さんや美波ちゃんが、横並びでひとつの画面を見ながら声だけで伝えあっているっていうのが不思議な感じでした。でも「これがスクリーンに映ったら、どうなるんだろう?」とワクワクしていました。
可愛くてキラキラだけでないラブストーリー
――『HELLO WORLD』は大人も楽しめるアニメーションですよね。
物語の中では僕が声を演じる16歳の高校生の堅書直実と、松坂桃李さんが声を演じる26歳のカタガキナオミが登場するんですが、ふたりが並んでいると、「同一人物なのか?」と思ってしまうと思うんです。キャラクターデザインの雰囲気が違うのもあるんですが、高校生で内気で幼い直実と、自信にあふれていて何事にも達観している大人のナオミ。「この10年の間に堅書直実という男に、何が起こったんだろう?」と、感じると思います。アニメーションが好きな大人の方は、直実というキャラクターの深みを感じていただけるんじゃないかな。ストーリーはちょっと難しいところもあると思うんですけど、この物語の軸は〝青春ラブストーリー〞。でも可愛らしくてキラキラしている部分だけじゃないのが、この作品のおもしろいところだと思います。
10年後の自分が新しいことを始めていたらうれしい
―― 堅書直実のところには、突然10年後の自分がやってきますが、もし、北村さんのところに10年後の自分がやってきたら、何と声かけますか?
「元気か?」「疲れてない?」ですかね(笑)。僕、10代の頃は実年齢より年上に見られたり、よく「疲れてない?」って聞かれたんですよ。多分いつか実年齢より若く見られる日が来ると思うんですよね。10年後いまより若々しくなっている予定です(笑)。 ――10年後どうなっていたいですか? 今は俳優と音楽をやっていますが、それはしっかり持ちつつ、新しいことを始めていたらうれしいですね。カメラマンとか監督とか、何かをプロデュースしたりとか……。今では見えないことをしていたらいいですね。
―― 『upPLUS』読者にエールを!
ワンステップ上を目指して、頑張ってください!
僕も仕事でメイクをしていただくと気合いが入ります! 読者のみなさんのイメージは、メイクで自分を高める努力家。ひとつのことに努力できる人は、何にでも頑張れる人だと思うので、ずっと研究を続けてください!
きたむらたくみ
1997年11月3日生まれ 東京都出身。
俳優と並行して、ダンスロックバンドDISH//のボーカル、ギターも担当。
『影踏み』(11/15公開)、『サヨナラまでの30分』(2020年公開)、『さくら』(2020年公開予定)など、出演映画公開が次々に控えている。
『HELLO WORLD』
9/20より、全国東宝系にて公開
©2019「 HELLO WORLD」製作委員会
【監督】伊藤智彦
【声の出演】北村匠海、松坂桃李、浜辺美波
「お前は今日から3か月後、一行瑠璃と恋人同士になる」。京都に暮らす内気な高校生・堅書直実(北村匠海)の前に、10年後の未来から来た自分を名乗る青年・ナオミ(松坂桃李)が現れる。その言葉通り、直実は瑠璃(浜辺美波)とつき合うことになるが……。
※本記事はアッププラス2019年10月号より一部抜粋して掲載しています
撮影/屋山和樹(BIEI)
スタイリング/鴇田晋哉
ヘア&メイク/佐鳥麻子 取材・文/山西裕美(ヒストリアル)
シャツ¥33,000(ネオンサイン 03-6447-0709)その他、スタイリスト私物