恐怖と驚愕が待ち受けるサプライズ・スリラー『アス』

ジョーダン・ピール監督はアメリカの移民問題を反映

有村 作品を観ている途中、「これはひょっとして、最後は……」と予感していたようなラストだったんですが、とはいえ、よくできたストーリーでしたね。ジョーダン・ピール監督は以前の『ゲット・アウト』では黒人差別問題を描いていたけど、今回もアメリカの抱える問題を反映しているように思う。主人公のアデレードは子供の頃、遊園地のミラー・ハウスで自分にそっくりの少女に会う。大人になって家庭を持った彼女のところに、自分たちにそっくりな家族が現れて、その人たちは地底から来たという。ほぼ同じような容姿でも国や境遇が違うと、こんなに貧富の差があるというという、皮肉がこめられているように思う。移民問題を描きたかったんじゃないかな。

塩浜 まさに、そうだと思います。作品の舞台、1986年は移民や貧困が問題になっていました。監督は「2019年現在、まだ解決していない」という意味を込めたのだと思います。地下で暮らす人たちは貧困を彷彿とさせます。

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「地上と地底で同じ動きをしているんだけど、人々の表情は全然違う。それを対比したシーンもおもしろいです」

笑いもあって、怖すぎないサプライズ・スリラー

有村 主人公のアデレード役のルピタ・ニョンゴは日本ではあまり知名度がありませんが、かなりの演技派。ひとり二役なわけだけど、地底人役のアデレードのときの声といい、迫力はすごかった。

まだまだ暑い時期、ホラーで涼しくなるのもあり!(有村さん)
『US』(アス)とはアメリカの"US"を表しているとも……(塩浜さん)


塩浜
 この作品は〝サプライズスリラー〞なので、ドキドキの要素が強いんです。私、実はホラーは苦手なんですが、監督は元コメディアンなのでくすっと笑えるユーモアが随所随所にある。怖すぎないので女性にもおすすめします!

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「地底に暮らす、もうひとつの家族がやってくるシーンはドキドキ。ふたつの家族の違いに注目してください」


有村
 「あのシーンでもしかして……?」みたいに、結末を紐解く要素がたくさん散りばめられています。だから、観終わったあと、みんなで話が盛り上がるはず。誰もが遊園地の〝鏡の間〞に入った経験があると思うので、感情移入もできます。夏は終わったけど、まだまだホラーを楽しみましょう!

スキップ 塩浜聖羅さん
沖縄県生まれの26歳。
不動産会社に勤務後、映画宣伝に転身。
好きなジャンルは、キラキラ系の邦画や韓国映画。

 

『アス』
全国にて公開中
©Universal Pictures
【監督】ジョーダン・ピール
【出演】ルピタ・ニョンゴ、ウィンストン・デューク、エリザベス・モス、ティム・ハイデッカー、シャハディ・ライト・ジョセフ、エヴァン・アレックス、カリ・シェルドン、ノエル・シェルドン
1986年、夫や2人の子供たちと、カリフォルニア州サンタクルーズの幼少期に暮らした家を訪れたアデレード(ルピタ・ニョンゴ)。そこに自分たちとうりふたつの不気味な“わたしたち”が現れ……。アカデミー賞脚本賞受賞のジョーダン・ピールが監督。

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